悪性黒色腫とは?
悪性黒色腫とは、皮膚ガンの一種で、メラニンを作るメラノサイトや、ホクロの細胞がガン化してできるガンです。
男性では60代、女性では70代で最も多く発病します。
発生部位として最も多いのは足の裏ですが、様々な部位に発生します。
悪性黒色腫は、白人に多く発病する事から紫外線に関係しているといわれています。
更に足の裏、爪などのいつも刺激を受けている場所に出来やすい事から、外の刺激にも関係しているといわれています。
悪性骨肉腫には大きく4つのグループに分けられます。
- 表在拡大型黒色腫
ほくろの細胞から発生する事が多いといわれています。白人に多い病型です。
- 悪性黒子型黒色腫
高齢に多く出来ます。ゆっくり成長し、治癒する確立は高いといわれています。
- 末端黒子型黒色腫
日本人に最も多い病型です。最近ではダーモスコピーという診断法で早期発見が可能です。
- 結節型黒色腫
はじめから急速に成長する事が多く全身のどこにでも発生します。ガンの成長が早い黒色腫です。
悪性黒色腫の検査と診断、治療
悪性黒色腫は、皮膚科専門医による臨床症状の総合的な診断が必要です。
見ただけでは診断が難しい場合には患部から組織をとって顕微鏡で調べる病理検査が行われますが、悪性黒色腫に直接メスを入れることはかつては転移を促すとされていて、今でも積極的には行われない検査です。
また血液検査で腫瘍マーカーの値を参考にすることもありますが、腫瘍マーカーはかなり進行した段階で上昇するものですので早期診断に有用ではありません。
リンパ節などの転移を調べるためにX線、エコーなどの診断も行われることもあります。
悪性黒色腫の治療法について説明していきます。
手術治療
悪性黒色腫では手術によってガンを切除する方法が優先されます。しかし悪性黒色腫の場合目に見えない部位にまで広がっている場合があるため、目に見える部分だけを切除しても周囲に再発する危険性があります。
こういったことから最初の手術で原発部の縁から3センチほど離して広範囲に切除するのが標準的です。
皮膚の傷が大きく縫い寄せられない場合は、自分の皮膚の1部を移植する手術も行われる場合もあります。
リンパ節を切除した場合手や足のむくみ、痺れが残ったりします。
抗がん剤治療
手術の後には取り除く事の出来なかったガン細胞を殺して、再発や転移を予防するためなどに、抗がん剤の治療を行います。
放射線治療
悪性黒色腫では、一般的な放射線治療の効果はあまり期待できません。
特別な放射線は効果的ですが、ごく限られた施設でしか行われていませんので、このような治療を希望の場合は、病院で相談してみてください。
また、脳転移には、ガンマナイフが有効で、痛みを和らげるために使われます。
インターフェロン治療
皮膚転移を制御する目的で、インターフェロンが用いられます。
悪性黒色腫には、切除後に再発防止のためインターフェロンを注射する場合があります。
経過観察、転移や再発
再発の防止のため、毎年皮膚や全身の検査を受けます。
また、ホクロの多い人は年に1度は、全身のほくろ検査を受けたほうがいいでしょう。
悪性黒色腫は転移しやすく、転移したところでの増殖を続けていくので、検査が必要です。
再発の可能性もたかいがんになりますので、再発、転移に気をつけながら、術後の経過を観察していかなくてはいけません。
しかし再発しても初期であれば、高い治療効果が望めます。